カーネル読書会とよしおかの野望
カーネル読書会という奇妙な名前のコミュニティ活動を行っている。横浜Linuxユーザグループ(YLUG)の有志と一緒になってわいわいがやがや回数を重ねること60数回である。次回は7月6日にmixi.jpのバタラさんを招いてmixiの急速な会員増にどうシステムをスケールアップしたかというお話を伺う。
発端は1999年の春頃YLUGのメーリングリストにLinuxカーネルのシステムコールの実装方法についてわたしが質問していろいろなやりとりの後、ソースコードをみんなで読むという会があったら面白いですねという話になり、言い出しっぺの法則ということで、第一回カーネル読書会が、1999年4月28日に開催されることになった。http://www.ylug.jp/modules/pukiwiki/index.php?history 参照。
最初のうちはまじめに(?)、ソースコードの断片を持ってきて皆でわいわいあーだこーだ言いながら読んだりしたのだが、参加者が増えるとともになかなかみんなでコードを読みながらやり取りするというのが難しくなっていった。
場所も当初は溝口の市民会館でやっていたのだが、後に渋谷のマークシティにあるサンブリッジのりっぱな会議室になり、しばらくそこをお借りしていたが、2002年に横浜にOSDL Japanがオープンしたこともあって、そこを長らくお借りしていた。横浜ばっかりだと東京にお勤め、あるいはお住まいが千葉、埼玉方面の人が参加しにくいということもあり、NTTデータさんの会議室(茅場町、豊洲)などで何回か開催した。後にOSDL Japanが有楽町に引っ越して大きな会議室がなくなったので、その後は、HP(市ヶ谷)、ミラクル・リナックス(新橋)、日本SGI(恵比寿)など転転としている。また、読書会のようなユーザグループ活動を多くの人に楽しんで知ってもらおうという趣旨のもと、OSC(Opensource Conference)、KOF(関西オープンソースフリーウェア)、CELF テクノジャンボリーなどで出張カーネル読書会を何回か開催している。
ソースコードを読むことは楽しい。そういうと、多くの人は怪訝な顔をする。無理強いはしないしするつもりもないし、もちろんできないのであるが、ソースコードを読むことが楽しいということを少しでも多くの人に伝えたくて、あるいはそのような同好の士を発掘したく、ぼそぼそと続けている。
毎回時間を作って参加してくれる人もいれば初参加ですという人もいる。別に参加人数を増やすことが目的ではなく、みんなでLinuxカーネルやそれの周辺のことを肴にわいわい楽しめればいいと思っているので非常に緩やかに運営(?)をしている。会則もなければ、会費もないし、来たい時に都合のつくときにふらっと参加していただければいいという感じである。発表のあとは懇親会(単なる宴会である)が絶対ついている。これは読書会のデファクトスタンダードといってもいい。宴会の席でさらに議論はヒートアップしたりする。わたしは、時々ビールを飲みすぎて、いい議論をしても翌日すっかり内容を忘れたりしていていかがなものかなと思うのであるが、楽しい印象だけはくっきりと残っている。
カーネル読書会という名前が初心者にとって敷居が高いというご指摘も何回もうけた。実際はコードを一行一行読むわけではないので名前が体を表してはいないのだが、まあ、いいじゃないですか、ということでお茶を濁している。
第61回カーネル読書会の平さんの発表のときだったと思うのだが、参加者のどなたかが「コードを読むことは楽しいんです。みんなでその経験を共有したいのです」というような趣旨の言葉をおっしゃっていたのだが、そうそうその感覚を共有するためにぼそぼそとこの会を続けているんだよ、やって本当に良かったなあと思った。平さんは関東にお住まいでないので毎回参加ということはできないけど。
カーネル読書会の活動そのものはまったく会社の仕事とかビジネスとかには連動していない純粋なコミュニティ活動である。しかし一人のエンジニアとしてこのような活動をすることによって有形無形のメリットがあることも間違いない。私自身毎回なんらかの勉強をし発見をしているので、わたしにとっては大変なメリットがあり、それがひいては自分のエンジニアとしての価値を高め、会社になんらかのほとんど目に見えないくらいの、言ってみれば誤差の範囲ではあるが、メリットがあるのではないかと考えている。
読書会は毎回勤務時間後の夜7時ころから開始しているのであるが、先日のOSDL Japan Linux Symposiumの盛況を見ているとたまには平日昼間開催も悪くないかなあとも思い始めている。
仕事としてLinuxとかOSSに関わっている人の横のつながりを持ったゆるい形の技術的カンファレンスというようなコンセプトである。内容的には今のカーネル読書会の内容で全然問題はないと思う。そのような会合の中で会社や組織の枠を越えた技術的な議論を自由にできるというイメージである。学会とか業界団体とはちょっとちがった空気のカンファレンス・勉強会である。CELFのジャンボリーみたいな感じである。
さらに言うと、今はLinuxのカーネル周りの話題が中心であるが、RDBMSやWebサーバーさらにはWebアプリケーションまで含めた下から上までごった煮の技術的なカンファレンスという感じのものができたら面白いのではないかと思っている。昔ビットバレーという会合があったらしいが(胡散臭いといったら失礼かもしれないけど)、オープンソースの技術で世界を変えてやろうなどという志を持った人々で、だけど技術的な議論をとことんやりたいという人向けのゆるいカンファレンスというイメージである。
最近ではPerlやRubyがいい感じのカンファレンスをしているし、PostgreSQLもMySQLも開発陣の活動が活発である。それら個別のコミュニティをゆるく横串を通して自由闊達に議論できたら面白いと思う。
こんな野望を持っているのだけど賛同者、一緒にやってくれる人いませんかね?





あぁ、また意味のないものになってしまいそうだけれど。。私はあくまでソフトウェア自体をOSからウェブアプリケーションまで全体をビジネスツールとして考えている立場なので、ツールとしてよくわからない人とよくわかっていて、なおかつ知らない人にちょっと教えてあげてもい〜よ!っていう人との架け橋になるのであれば、得意分野の宴会でしたらお手伝いできます。えぇ〜歳こいたおばちゃんやけど、ボランティアで受付やったらいくらか経験ありますよぉ〜!! ちなみに受付でトラブルを起こしたことはありません。(w
投稿: こてつ | 2006年7月 2日 (日) 17:43
こてつさま、コメントありがとうございます。知らない人に教えてあげるというのは、ちょっとニュアンスが違います。参加者はそれぞれの層の専門家を想定しています。OSの専門家、RDBMSの専門家、Webの専門家、Webアプリケーションの専門家。それぞれの専門家はそれぞれの分野に関しては一流ですが、それ以外の分野に関してはよく知らないので各分野の専門家がコラボレートすれば非常に面白いものができるのではと考えました。
投稿: hyoshiok | 2006年7月 3日 (月) 06:31
なるほど。そりゃ、私の理解不足ですな。。すんません。>ぺこり
投稿: こてつ | 2006年7月 4日 (火) 09:56
ここに、コメントするのは筋違いかと存じますが、失礼致します。本日、御社の説明会を興味深く、拝聴させて頂きました。
Linuxは、まだ始めたばかりで知らないことが数多くありますが、日々、知識が増えていくことを楽しみながら過ごしているところです。
今日の懇親会には、都合により参加できませんでしたが、カーネル読書会にも一度参加してみたいと思っておりますので、その際にはどうぞよろしくお願い致します。
C言語を知らないので、紹介して頂きましたLinuxカーネル解読室も一度読んでみたいと思います。ありがとうございました。
投稿: LA受講生 | 2007年2月10日 (土) 00:53
LA受講生さん、コメントありがとうございます。
カーネル読書会はどうぞお気楽に参加してください。
初心者から専門家まで幅広い参加者がいますので、気遅れなく参加いただけるとうれしいです。
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/02/post_ed32.html
に会社説明会について書きましたのでそちらも参考にしてください。
投稿: hyoshiok | 2007年2月13日 (火) 20:46