ハゲタカ
NHKドラマ「ハゲタカ」にはまってしまった。6話のドラマで3月24日に放送終了しているので、既に4週間ほどたっているのにいまだに「ハゲタカ」熱にうなされている。
ハゲタカとよばれる外資系ファンドマネージャの鷲津(大森南朋)が「腐ったこの国を、買い叩く。買い叩く。買い叩く」
失われた10年。企業は出資者(株主)がすべての権力をもっているのだが、企業の価値は出資者だけではなく、経営者、従業員、取引先企業、顧客それぞれがあってこそ生み出される。
経営の効率が悪ければ、株主は経営者を入れ替えるようとする。昨今話題のTOBは、現経営陣に対し、もっと効率的な経営があるとして経営の変革を求める行動の一つだと理解すると分かりやすい。
1話は、老舗旅館「西乃屋」はバブル時にゴルフ場投資などをして、借金で首が回らない。ゴルフ場投資などしないで、ご贔屓のお客さん向けに手堅い商売を続けていればそんなことはなかったのだろうが、バブルの銀行は土地を担保にどんどん金を貸した(過剰融資である)。1998年銀行のバルクセールで西乃屋の債権を取得した鷲津は、旅館のオヤジ(宇崎竜童)の懇願も受け入れず、高値で売り飛ばす。
これに、旅館の跡取り息子の治(松田龍平)、東洋テレビの記者、三島由香(栗山千明)、債権を売った三葉銀行の担当者芝野(柴田恭兵)、三葉の役員飯島(中尾彬)らが絡む。
鷲津は若い頃、三葉の社員で芝野の部下だった。鷲津はその当時、小さな町工場への貸し渋り、貸し剥がしで経営者を自殺に追い込んだ過去を持つ。その町工場は三島の実家である。
2~3話は老舗玩具メーカー「サンデートイズ」。社長の大河内瑞恵(冨士眞奈美)を筆頭に、一族が会社を私物化する。公私混同で、会社の経費で放蕩三昧し経営悪化。いろいろあって鷲津は入札によりサンデー社を手中に収め、経営をよみがえらせる。
4~6話は、戦後カリスマ経営者大木昇三郎(菅原文太)によって創業された名門「大空電機」。企業再生家になった芝野。TOBで大空電機を手に入れようとする鷲津。これに、新興IT企業「ハイパークリエーション」社長となった西野治、由香、大空電機の創業部門であるレンズ事業部の熟練工、特級技術者加藤幸夫(田中泯)が様様な思いで絡んでいく。
「所詮カネなんだろう。ただの紙切れじゃないか」加藤は鷲津を挑発する。
1話目は、バブルに踊らされた、老舗の話。本業をまじめにやっていれば、無理な借金さえしなければ破綻しなかったパターンである。
2~3話は、創業者が会社を私物化し、経営を悪化させていくというパターンである。経営環境の変化に、創業一家がついていっていない。
4~6話は、カリスマ経営者が率いた名門電機メーカ。
企業はどうやって価値を生み出すのだろう。ハゲタカは買収した企業をより効率的な経営をする企業へ売り飛ばして、企業を蘇らせた。単なる利ざや稼ぎではなく企業再生としての役割を担っていたのである。
最終話で鷲津は加藤を中心にEBO(エンプロイーバイアウト)をしてレンズ部門を蘇させる。
鷲津を演じる大森がいい。狂気を秘めた治役の松田龍平もいい。シナリオが凄い。
企業とはなんだろうか。どう価値を生み出すのだろうか。そんなことをじっくり考えさせてくれる硬質のドラマだった。BShiで再放送されるそうだ。DVDも販売予定。
原作本とドラマの筋書きは異なるので別物として読んだほうがいいと思う。
渋谷で働くドラマディレクターの日記~土曜ドラマ「ハゲタカ」制作現場から~
http://www.nhk.or.jp/hagetaka-blog/
書評 - ハゲタカ /404 Blog Not Found
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50792368.html
ハゲタカ~ROAD TO REBIRTH~ Part14
http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/tvd/1176438579/l50




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