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プロフィール

吉岡 弘隆 - よしおか ひろたか

日本OSS推進フォーラム ステアリングコミッティ委員
OSDL Board of Directorsを歴任
カーネル読書会主宰

2000年6月、ミラクル・リナックスの創業に参加。
95年~98年、米国OracleにてOracle RDBMSの開発をおこなっていた。
98年にNetscapeのソースコード公開(Mozilla)に衝撃をうけ、オープンソースの世界に飛びこみ、ついには会社も立ち上げてしまう。
2008年6月取締役CTOを退任し一プログラマとなった。

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The C Programming Language

プログラミング言語Cの教科書の定番と言えば、カーニハンとリッチーによるものが有名だ。K&Rと呼ばれていて、今だにそれを推薦する人もあとをたたない。

わたしの本棚にも2nd editionがある。黄ばんだ表紙の奥付を見ると95/8/12とメモしてある。渡米してすぐリファレンスとして購入したものだ。

プログラミング言語の入門書で最初の例がなにがなんでもhello, worldというもの、K&Rからの悪しき慣習である。

プログラミングの初心者が、プログラムをどう書くかという事を習う教科書として使うにはいただけない。いただけない理由は多分いくつもあるかと思うのだけど、プロフェッショナルから見てもいただけない記述がいっぱいある。

例えば if (c >= '0' && c <= '9') ... とかいうイディオムとか、 c - '0' なんていうイディオムがいたるところ(?)にでてくるのであるが、この手の文字コード(ASCII)に依存したソースというのが、後にソフトウェアの国際化という観点から否定されていったという歴史を知るものにとって、諸悪の根源は、ここにあったのかという思いである。

最初に習ったソースコードにそのようなイディオムがあれば何の疑問もなくそれを繰り返す。それを後から泣きながら直していくというのが国際化の歴史だったような気がする。

プログラムから文字コードの仮定をとりのぞく。文字コードが7ビットであるという仮定をとりのぞく。文字コードが一バイトであるという仮定をとりのぞく。言語(英語)や文化にまつわる様々な仮定をとりのぞく。

プログラムから文字集合に関する情報をとりのぞくのが文字集合独立(Character Set Independent)なプログラムなわけであるが、そのような概念が成熟していなかった時代の歴史的な著書として歴史学者的な観点から読みとくのが正しい読み方かと思うのである。


下記はお薦めである。

昔の日記にも似たようなことを書いていた。(10年以上前のお話)

96/02/20 シリコンバレー日記 ソースコードを読む程忙しい
http://web.archive.org/web/19991005060157/http://www.best.com/~yoshioka/d/96/02/i960220.html

(文字コードをshift JISにして読んでください)

OSの開発

10年前、わたしは米国OracleでOracle 8の開発に従事していた。データベースエンジンを開発する唯一の日本人プログラマであった。朝から晩まで、コードとにらめっこで、自分がチェックインしたコードで、デイリービルドがぼろぼろにならないように毎朝祈っていた。

その当時、RDBMSのような巨大なソフトウェアを開発できる企業は、Oracle以外、IBM、Microsoftなど限られた大企業でしかなかった。SybaseやInformixなどは徐々に競争力を失ないつつあり、ニッチなエリアでの新興ベンチャーはあるにはあったがOracleのような汎用RDBMSベンダーになりそうな企業はみあたらなかった。むしろ、ゴリラのような巨大企業に市場は収斂しつつあるように見えた。

OSのベンダーもそうだ。Microsoft、IBM、Sun Microsystems、HPなどがOSを開発していたが、Microsoftをのぞけば、ハードウェアビジネス主体でUnix系OSを開発しているという感じであり、21世紀には汎用OSを開発販売する会社も何社かに収斂するように思えた。

10年後、自分がLinuxとは言え、OSベンダの中でOS開発の一翼をになうなんてことは想像もしていなかったし、当時、そんな事を言ったら、頭がおかしいんじゃないかと思われただろう。

Linuxカーネルの場合、その根幹はコミュニティの専門家によるピアレビュー(peer review)によって信頼性が担保されている。そしてこのピアレビューのプロセスが思いの他うまくいっているのである。これは、Linusの人柄にもよるかもしれないが、ほとんど意図せづ偶然の産物に近いものがあって、Linuxはそれが上手く機能するということを証明した最初(?)の大規模ソフトウェアプロジェクトであったのである。

GKHによれば、2.6.22カーネルにパッチを投稿したプログラマは約800人で、2.6系カーネルに貢献した総数は約3000人と言われている。

これだけ多数のカーネルエンジニアをかかえる企業は地球上には存在しない。Brooksは、ソフトウェアプロジェクトにおいてエンジニアのコミュニケーションコストは人数の二乗に比例して増加するので、エンジニアの追加は管理コストの増加をまねき、生産性にネガティブなインパクトをあたえるという主旨の観測を「人月の神話」で記している。

Eric Raymondは「大聖堂とバザール」のエッセイで、ピアレビューはスケールする事を示し、「目玉の数が多ければ、問題は簡単になる」と記した。デバックプロセスは並列実行可能で、スケールするのである。人数が増えてもプロジェクトが破綻しないポイントを発見したのである。

後にバザールモデルと呼ばれるソフトウェア開発モデルである。

カーネル部分の信頼性はピアレビューが機能するうちは担保されるだろう。そして、Linux以外にもいくつものオープンソースソフトウェアは多くの開発者を得て、バザールモデルの有効性を実証している。

OSのカーネル部分はそのように開発されているわけだが、それを集めてパッケージ化し、統合し各種テストを実施しインストールしやすいようにしたのが、ディストリビューションとよばれるパッケージである。たとえば弊社はAsianuxというディストリビューションを開発、販売、サポートしている。

いづれにせよ、10年前には、OS開発に関与して、それを製造販売サポートするなんていうことは全く考えられなかったので、不思議な時代になったものである。オープンソースのチカラという感じである。

人月の神話と大聖堂とバザール/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/07/post_d83c.html

人月の神話/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/07/post_1529.html

LUG (Linux Users Group)

一時期雨後のタケノコのように設立されていたLUG(Linux Users Group)も最近ではそれほど活発に活動しているようにはみえなかったりする。

それでも、TLUG(Tokyo Linux Users Group)小江戸LUGlilo(関西)やおなじみのYLUG(横浜 Linus Users Group)などは、がしがし活発に活動をしている。

米国でも、同様で、LUGの活動は数年前に絶頂期で、昨今では翳りがみえているそうだ。
http://opentechpress.jp/opensource/07/07/23/0136257.shtml

まあ、東京なんかは、人がいっぱいいるので、TLUG/YLUG/小江戸と3つあっても、それぞれ特徴というか空気が全然違うので、参加者がかぶるということも、そんなにない。地域LUGのよさというのはやっぱり直に会って話をするという事につきると思うのだけど、そうすると人口密度が高いというのはメリットになる。

車で何十マイルもわざわざ行かないといけないというのは結構心理的なバリアが高いけど、会社の帰りにふらっとよれるというのはなかなか嬉しい(とわたしは思う)。

会社の帰りにふらっとというのは、カーネル読書会の運営で(わたしがそれを望んでいるので)心がけている方針である。他のLUGでは土曜日開催というのが少なくないが、それだとわざわざ出掛けないといけないので、(わたしの)心理的な障壁が高くなっている。せっかくの休みをつぶすという感覚である。とは言うものの月一回くらいだったら許されるのであるが、土曜日にLUGの予定をいれはじめると、あっという間に土曜日全部うまってしまう可能性が高い。

OSCなんかは金曜日、土曜日2日開催という形式だったりする。これは、企業人が参加しやすいように金曜日も開催するということだと思う。

カーネル読書会というのは、他のLUGと違ってkernel centricの話題をあつかっているという意味でユニークだ。徐々に職業としてLinuxにかかわっている人の参加も増えてきている。来年はオタワで出張カーネル読書会だとかなんとか冗談だが本気だかわからない事も言っていたりする。

まあ、楽しいから参加しているわけで、ネットワーク効果というか、参加者がある程度いないとお話にならない。まだ参加した事がない人はぜひ一度遊びにきてほしい。

第78回カーネル読書会のおしらせ

第78回カーネル読書会のおしらせ
日時:7月27日、18時半開場、19時ころ開始
会場:日本オラクル、17階セミナールーム
http://www.oracle.co.jp/corp/gcmap.html
ニューオータニ、ガーデンコート17階

お題:Inside Oracle Unbreakable Linux
発表者: Wim Coekaerts (VP of Linux Engineering, Oracle)
概 要 : Oracle Corporation で、Unbrekable Linuxのテクノロジーとビジネスの
 責任者 Wim が来日します。Linux Kernelを修正して顧客の問題を解決
 したの経験、自己の経歴紹介と現在の取り組みなどをご紹介する予定です。

18:30頃、開場
19:00頃、お題開始
20:30頃、懇親会開始

場所は日本オラクル社セミナー会場地図(赤坂見付)
http://www.oracle.co.jp/corp/gcmap.html
ニューオータニ、ガーデンコート17階
セキュリティの関係上、一階で登録をお願いいたします。
訪問先:日本オラクル、UBLビジネス推進部、林さん

開場した後は、だらだらと自己紹介やら小ネタやらをやりますので、時間の許す限り早めに来た方が面白いお話をきけるかもしれません。

会場で、ピザとビールの懇親会つき。(予定価格1000円)
懇親会参加希望の方は、懇親会参加と明記してください。

登録はいつもの宴会君
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel070727

会場の都合で60名で締切ます。

Ottawa Linux Symposium 2007 (ols2007) まとめ

というわけで、Ottawa Linux Symposium 2007 (ols2007)を総括してみる。

出席者は750人程度で、昨年より微妙に減少しているのは、kernel summitを併設しなかったからと言われているが、本当のところはよくわからない。それでも、2.6.22にパッチを出した約800人中、少なくとも100人以上は参加していたわけだから、地球最大のlinuxの技術会議と言っていいだろう。

企業からの参加者も多くて、発表者の所属をざっとみるとIBMとIntelがさすがに両巨頭である。まるっきり個人で発表しに来ているというのはあまりいないようだ。昨今は企業がスポンサーになって開発を主導しているという流れをあらわしている。

アマチュアスポーツからプロスポーツへギアがかわりつつあるという感覚かもしれない。プロスポーツになるともちろん得られるものもあれば失なわれるものもある。インディーズからメジャーレーベルでデビューする事によって得られるものと失なわれるものみたいなものなのかもしれない。もちろんわたしはメジャーレーベルでデビューした経験がないのでよくわからないけど。

いづれにせよ、プロになって、技術がより高度化、専門化した部分は確実にあって、発表の中にも、これってIntelの中の人じゃないと、ちょっと手が出せないよなあというものもいくつかあった。

一方で企業とコミュニティとのかかわりというと、やはり個人的にはカーネル読書会の席でいろいろ勝手を言ったTOMOYO Linux BOFが印象深かった。日本にとじこもっちゃいかんいかんいかん。ばんばん(机を叩く音)。Ottawaに行くべきだ、LKMLにデビューすべきだ、アップストリームにマージするべきだ、などと人様に向って大変エラソウな事を言ってOttawaまでひきづり出したTOMOYOチームの皆様の健闘には大きな拍手をおくりたい。余計なお世話みたいなものではあるが、結果としてTOMOYOの皆様が少しでも楽しんでいただけたら望外の喜びなのである。ご苦労の方が多かったみたいで、若干もうしわけない気もしないわけではないが、まあ、この経験が共有されるということは非常に価値が大きいので、ご容赦いただければ幸いである。

まだまだ日本の企業はコミュニティとのかかわり方についての経験値がたりないと思う。実感として。英語の壁もあるかもしれないが、本当のところ英語の問題ではなくコミュニケーションの問題なのだけど、それは経験をつんで、失敗と成功を重ね自ら獲得しないといけない。擬似的な経験値を積むのにカーネル読書会はいろいろな意味でいい場所なので、どしどし利用してほしいと強く思った次第である。

http://tomoyo.sourceforge.jp/wiki/?OLS2007-BOF

TOMOYO Linux
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/02/tomoyo_linux.html

企業発OSSのコミュニティアライアンス戦略
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/02/oss_446d.html

OLS 2007 (3) -- TOMOYO Linux BOF
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/ols_2007_3_tomo.html

人月の神話と大聖堂とバザール

人月の神話を先日読みかえしたので、今度は「大聖堂とバザール」を読みたくなる。「大聖堂」で自分のはてな日記を検索してみると

蕎麦屋
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20060808#p1

大聖堂とバザール
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20040622#p2

というのを発見する。前者はどうでもいいよた話であるが、後者はそのものズバリという感じのものである。

山形浩生のCathedralを伽藍と訳すのは、どう考えても誤訳に近いと思う。世間では「伽藍とバザール」でとおっているが、わたしはあくまで「大聖堂とバザール」というタイトルにこだわる。人月の神話での挿絵は伽藍ではなく大聖堂だと思う。「大聖堂とバザール」に対するわたしのコメントを書く前に紙面が尽きてしまった。(うそうそ)

なぜソースコードを読むのか?/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2006/08/post_3771.html

恥ずかしいビデオ

会社の紹介ビデオを先日公開した。わたしも出演している。しかし、こーやってみると結構「変」である。変なビデオである。むむむ、かなり恥ずかしい。

こーゆー事を書くと、また、しょーもないSPAMなトラックバックが殺到するのであろうか。まあ、それを狙っていたりもする。

ミラクル・リナックスの採用について
http://www.miraclelinux.com/corp/recruit/movie/index.html

ミラクル・リナックスのサポートサービスについて
http://www.miraclelinux.com/merit/support/movie/index.html

Super Visual Presentation(SVP)公開/拓かれた世界へ向かって
http://blog.miraclelinux.com/dora/2007/07/super_visual_pr_120e.html

Ottawa Linux Symposium 2007資料

Ottawa Linux Symposium 2007 (ols2007)の資料が公開されている。わたしの発表資料もあわせて公開したので、ご参考まで。
https://ols2006.108.redhat.com/2007/Reprints/

わたしの論文は下記
https://ols2006.108.redhat.com/2007/Reprints/yoshioka-Reprint.pdf

わたしの発表資料は下記

Development_of_Regression_Test_hy.pdf
ユメのチカラ
OLSでの発表
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/07/ols_679f.html

OLS 2007 (3) -- TOMOYO Linux BOF
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/ols_2007_3_tomo.html

OLS 2007 (2)
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/ols_2007_2.html

ols(Ottwa Linux Symposium)初日
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/olsottwa_linux__b6c6.html

第77回カーネル読書会のおしらせ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/07/77_3ffb.html

Ottawaの報告をやる予定である。

人月の神話

Frederick Phillips Brooks Jr., "The Mythical man-manth: essays on software engineering", Anniversary edition. フレデリック・P・ブルックス Jr.「人月の神話」新装版、狼人間を撃つ銀の弾はない。滝沢徹他訳

わたしが紹介するまでもなくソフトウェア開発の古典中の古典である。先日の「情報システム学会(ISSJ)、情報システムのありかたを考える会」での発表のために、久し振りに読みかえしてみた。

原書は1975年に出て、長いこと読み継がれてきて、今だにその指摘は古びていない事に驚かされる。16章からは、初版以降に書かれた論文、評論になるが、やはりこの書の本質は、初版時点で書かれた1章から15章であろう。

第1章「タールの沼」。大規模システムプログラム開発がタールの沼にはまってもがき苦しむ、恐竜やマンモスみたいなものだと記している。今でも、そのようなプロジェクトは枚挙に暇がない。ソフトウェア開発の難しさを端的にあらわしている表現である。

「新聞を読んでいると、二人のプログラマが改装ガレージで、大開発チームが最大限の努力で作り上げたものを凌ぐ重要なプログラムをいかにして作成したか、という記事をたまたま見つけることがある。(中略)
それなら、どうしてソフトウェア産業の開発チームはそうしたひたむきなガレージ二人組にすべて取って代わられてしまわないのだろうか」(第1章、4頁)

ソフトウェア製品とプログラムの作成の本質的な違いは、前者にはマニュアル、教育、サポート、継続的なアップデートなどがついていて、後者は単なる実行可能なプログラムというところにあり、前者を製作するにはプログラムを作るより大変な工数がかかるということにある。

ソフトウェア工学の歴史は、大規模なソフトウェア製品をいかにしてタールの沼にはまらないようにして作るかという歴史に他ならない。

「ソフトウェア産業がガレージ二人組に取って代わられてしまわない」というBrooksの指摘はある面、正しかったが、一方でインターネットやオープンソースソフトウェア(OSS)の発展は、「ガレージ二人組に取って代わられた」事例のようにも見れる。

1975年の時点で、世界(地球)規模のソフトウェア開発環境は存在しなかったし、それを見通すということは、Brooksであっても不可能である。しかし21世紀になって、地球規模のコラボレーションが可能になり、コミュニティによる開発というのが、ソフトウェア産業を取って代わるほどの影響力を持ちはじめているという点は指摘してもいいと思う。

確かに単一の銀の弾丸はなかったかもしれない。しかし、インターネットというメディアとコミュニテーによる開発というのは、「ガレージ二人組」が世界にインパクトを与える可能性がある事を示した点で意義深いものである。

Brooksはプログラミングがなぜ楽しいかという事も記している。

  • 物を作り上げる純粋な喜び
  • 他の人々に役立つものを作ることの楽しさ
  • 複雑なパズルのような組み立て部品を完成させ、それが巧妙に転回するのを眺めるおもしろさ
  • つねに新しいことを学ぶという喜び
  • 非常に扱いやすいメディア(媒体)で作業する喜び。その上、プログラムというのは、詩人の言葉と違って、現実に動いて働きだす

一方で、プログラミングの苦しさも記している。

  • すべて完璧にこなさなくてはならない。呪文の一字一句たりとも正しくなければ、魔法は使えない。
  • 壮大なコンセプトをデザインするのは楽しいものの、シラミの卵ほどの微細なバグを見つけ出すのはそれこそ単純労働だということである
  • あれほど長い間苦労してきた製品が完成時(またはそれ以前)には時代遅れに見えてしまうことである

OSSにかかわる多くの人は、プログラミングに楽しさを見いだしている。一方でプログラミングの苦しさを上手に回避している。一人で膨大な単純作業をやるのは苦しいが、コミュニティで開発すれば、それも苦ではないという事かもしれない。喜びは参加者の分だけ倍増し、苦しみは参加者の分だけ割引かれる。

Brooksの「人月の神話」は読めば読むほど味がでてくる名著である。

まだ読んでいない若い技術者にはぜひ読んでほしいと思う。強くお勧めしたい。

第77回カーネル読書会のおしらせ

毎度おなじみ流浪の番組、カーネル読書会のご案内です。

同一週に二回もやるなよというご意見うけたまりますが、本日の読書会が急遽決定したので許してくださいませ〜。

第77回カーネル読書会のおしらせ
日時:07月12日、18時半開場、19時ころ開始
会場:日本SGIホール(恵比寿)
http://www.sgi.co.jp/company_info/map1.html SGI Hall (B1F)

お題:   Ottawa Linux Symposium 2007参加報告
発表者: OLS2007に参加した皆さん
特に形式はとわづ、一人5分〜15分程度、OLSの感想、
おもしろかった事、びっくりした事、発見、その他
なんでもかんでも自由にネタフリ。

18:30頃、開場         (Open)
19:00頃、お題開始     (Start)
20:30頃、懇親会開始   (Party)

場所はいつもの、日本SGIホール

http://www.sgi.co.jp/company_info/map1.html SGI Hall (B1F)

開場した後は、だらだらと自己紹介やら小ネタやらをやりますので、時間の許す限り早めに来た方が面白いお話をきけるかもしれません。

懇親会はやっぱ、いつもの銀座ライオン。http://r.gnavi.co.jp/g112600/
5000円程度(学割1000円)
懇親会参加希望の方は懇親会と記してください。

登録はいつもの宴会君
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel070712

会場の都合で70名で締切ます。

追記:カーネル読書会で利用したスライドをアップした。スライドをダウンロード

情報システム学会(ISSJ) 情報システムのありかたを考える会

情報システム学会の「情報システムのあり方を考える」会に参加した。

オープンソースソフトウェアの潮流というタイトルで小一時間ほど放談をさせていただいた。特に目新しい事を述べたわけではないが日頃考えていることを好き勝手にお話しした。いろいろなコメントをいただいたが、皆様どのような印象をおもちになったか興味深いところである。

OSSの可能性として、日本のこれから会社を停年退職するシニアエンジニアの皆様が、コミュニテーベースの開発に参加する事をわたしは期待している。日本の重厚な人材の集みを利用した世界貢献であり、それによって、日本という国が、単に経済的に豊かなだけではなく、人という宝があり、技術的にも優れているということを示す大変なチャンスだと思う。それは世界からも尊敬されるような日本モデルになるのではないだろうか、というような妄想を語ったのだが、諸先輩がたにはどう映ったのだろうか。おかしなやつだと思われただろうか。

だけど、わたしのようなおかしな奴が少しでも増えてくれば、少子高齢化の社会もちょっとはおもしろ可笑しく過せるし、何よりも団塊の世代とよばれる人々の楽しみも少しは増えるのではないだろうか。コミュニティの構成員が増えることは悪いことではないしベテランの参入は間違いなく良いことだし、それによって、コミュニティの価値も高まる。誰も損をしない、みんなが得をするモデルだと思う。

まあ、放談は放談で、「情報システムのあり方を考える」会にどれだけ役にたったか多いに疑問ではあるが、「情報システム」作り方としてコミュニティによるバザール開発みたいなモデルがあるということはご紹介できたのではないかとも思ったりする。

この発表のためにBrooksの「人月の神話」を久し振りに読んで、Brooksのパラダイムとは全く異なるソフトウェア開発パラダイムがあるということを自分自身再確認した次第である。

追記:参考までに発表用スライドをアップロードした。issj.pdf(発表用スライド)をダウンロード

第76回カーネル読書会の御案内

毎度おなじみ流浪の番組、カーネル読書会のご案内です。

第76回カーネル読書会のおしらせ
日時:07月09日、18時半開場、19時ころ開始
会場:日本SGIホール(恵比寿)
http://www.sgi.co.jp/company_info/map1.html SGI Hall (B1F)
http://www.morganstanley.co.jp/aboutms/map/image/map_e.gif

お題/Title: Kernel Report
発表者/Presentator: Jonathan Corbet

18:30頃、開場         (Open)
19:00頃、お題開始     (Start)
20:30頃、懇親会開始   (Party)

場所はいつもの、日本SGIホール

開場した後は、だらだらと自己紹介やら小ネタやらをやりますので、時間の許
す限り早めに来た方が面白いお話をきけるかもしれません。

懇親会はやっぱ、いつもの銀座ライオン。http://r.gnavi.co.jp/g112600/
5000円程度(学割1000円)
懇親会参加希望の方は懇親会と記してください。

登録はいつもの宴会君
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel070709

会場の都合で70名で締切ます。

カーネル読書会の野望を記すといいながらまだ記せていないorz
オタワの出張報告もせねば〜

OLSでの発表。

帰ってきましたよ。日本。

成田エクスプレスで空港から東京駅までの一時間は非日常から日常に戻るために必要な時間だ。

自分の発表はやばかった。がらにもなくてんぱっていた。どうにかなるかとは思ったのだけど余裕はなかった。ともかくゆっくりと話すことだけを心がけた。最初の言葉は"Let's get started"にしようと決めていた。「Let's get started. さあはじめようぜ」

会場が広すぎる。あまりに広すぎる。キーノートスピーチをやる会場だ。暇だったので数えたら800人分のいすがある。やばすぎ。300人どころではないな。

まあ気に病んでも仕方がないので、橋本さんがThe Linux Foundationで発表した資料をもとに、自分なりに微調整して発表を行なった。橋本さんどうもありがとう。

不幸中の幸い(?)はこの広い会場に聞きに来てくれる人が数十人だということだ。数十人だったらいつものペースでいけるかもしれない。日本人も多い。わけがわからなくなったら日本語でやるぞ、位の気持ちになったら気が楽になった。まあ、だれも取って食ってしまうということはないだろう。

Let's get started. さあはじめようぜ。

My Name is Hiro Yoshioka. Test Early Test OffenOften. Make Everyone Happy.

48歳のカーネルコミュニティへのデビューだ。

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