コインロッカー・ベイビーズ
「 海の向こうで戦争が始まる」のあとがきで村上龍は、
この作品を書きあげた夜、あるバーでリチャード・ブローディガンに会った。「二つ目の本になる小説を書いたよ」そう言うと、ブローディガンは「ふうん」と横を向いた。この野郎、おめでとうくらい言ったらどうだ、と思ったが、彼はその時機嫌が悪かったらしい。もう一度僕に向きなおるなり、「大事なのはね、三作目だ」と短かく言った。
と書いている。
「処女作なんて体験で書けるだろ?二作目は、一作目で取得した技術と想像力で書ける。体験と想像力を使い果たしたところから作家の戦いは始まるんだから」
コインロッカー・ベイビーズは彼の渾身の力を込めた初めての書下し長編である。プロの作家として一人立できるのかそれとも芥川賞作家としてだけで終るのか、その分水嶺になった作品である。
彼の近未来小説の中では、この作品が最も好きだ。 「愛と幻想のファシズム〈上〉」、「愛と幻想のファシズム〈下〉」 、 「希望の国のエクソダス 」、「半島を出よ」など強烈なドライブ感を持つ作品は少なくないが、やはりプロフェッショナルな作家としての一里塚をうちたてたこの作品が最も好きだ。
村上龍と言えばセックスとドラッグと暴力という古いイメージを持つ世代(いったい誰だよ)は、コインロッカー・ベイビーズとあわせて半島を出よを読みたい。
読め。




同感!!!
投稿: Mochio Umeda | 2007年8月22日 (水) 11:40
梅田さんの「同感!!!」(びっくりが3つも)に触発されて、シリコンバレーの思い出(http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/08/post_dd7a.html )を書いたというのは内緒です。(本当かよ)
コメントありがとうございました。
投稿: hyoshiok | 2007年8月24日 (金) 10:13