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プロフィール

吉岡 弘隆 - よしおか ひろたか

日本OSS推進フォーラム ステアリングコミッティ委員
OSDL Board of Directorsを歴任
カーネル読書会主宰

2000年6月、ミラクル・リナックスの創業に参加。
95年~98年、米国OracleにてOracle RDBMSの開発をおこなっていた。
98年にNetscapeのソースコード公開(Mozilla)に衝撃をうけ、オープンソースの世界に飛びこみ、ついには会社も立ち上げてしまう。
2008年6月取締役CTOを退任し一プログラマとなった。

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カーネル読書会、初めてのストリーミング中継

第83回カーネル読書会はささださんの「高速なRuby用仮想マシンの開発」というお題であった。Ruby 1.9.0リリース直後ということもあり、ミラクル・リナックスのセミナールームは立ち見の大入り満員であった。

今回のカーネル読書会の目玉はそれにもまして、初めてストリーミング中継を行なったことである。途中、若干中継が途切れることもあったが、概ね音声、映像とも問題なく中継ができたようだ。インターネット経由で参加した人は60人程度いたようである。こちらも満員御礼であった。

びぎねっとの伊藤さんはじめ撮影隊の皆さん、ありがとうございました。
下記のURLにあるPast Clipsをクリックすると録画した中継映像が見られる。
http://ustream.tv/channel/ylug-83th-kernel-reading-party

ログインすると同時にチャットもできるので、ささださんのプレゼン資料を向かって右、ustream.tvの画面(チャット)を中央のプロジェクトに流した。午後7時の開始前から映像のテストをかねてだらだらと映像を配信したのだけど、音声も予想以上に明瞭に流れていたようである。通常は質問の声とかは拾えないのであるが、小さいながらも質問も聞こえていたようである。

チャット画面で質問やツッコミがあって、それに適宜答えるというスタイルも面白かった。

しかし、それよりなによりびっくりなのは、ビデオとPCとインターネット接続さえあれば、いとも簡単にストリーミング中継ができてしまうことだ。サーバの設定とか回線の確保とか一昔前だったらインターネット中継というのは超大げさな準備が必要で、毎回毎回それを行なうというのは、カーネル読書会のような100%ボランティア活動では人的コストがかかってしまい、現実的には難しかった。それが、本当に簡単に中継&チャットができて、うは~~すげ~~という感想である。心底たまげた。

今回の講演については、複数台のビデオカメラを回していたので、途中中継が切れた部分も含めニコニコ動画やGoogle Videoなどに再度アップロードする予定である。中継が切れたとき、チャットの画面で、映像が切れた~~という悲鳴が上がったのであるが、そーゆーことなので、もう少しお時間を頂きたく。

ストリーミング中継をしたおかげで、日頃カーネル読書会とは縁もゆかりもない人や(今回はRubyistが多かったと思う)、コアな勉強会は殺伐としていて参加しにくいと思っている人なども気楽に参加できたのではないかと思う。

中継をみて、カーネル読書会って、すげ~~楽しそう、殺伐としていて怖いなんてことは全然ないじゃん、とか認識を新たにしていただくきっかけになったようで望外の喜びである。

質問もがんがんでて、それが愛のある質問だったりして、発表者も参加者も一体となって楽しむというカーネル読書会のスタイルは、すげ~~楽しいのである。

中継のあった部分も予定1時間のところが30分オーバというくらい熱気があったし、中継オフになった後のピザ&ビアパーティも空前絶後の大盛り上がりであった。

VMとOSの境界線をまたぐような何か新しい試みが出来ると、それはそれで大変面白いと思う。そんな妄想について夜遅くまで盛り上がったのである。

インターネット中継あるいは、映像を見て、カーネル読書会に興味を持った方はぜひ次回のカーネル読書会に参加してほしい。アナウンスはYLUGのメーリングリストに流すので、メーリングリストを購読して次回の参加をお待ちする。http://www.ylug.jp/modules/pukiwiki/

カーネル読書会は83回を数えるのであるが、技術系勉強会のスタンダード(笑)として、もっともっと進化していきたい。いろいろなことを試して行きたいと思う。

第83回カーネル読書会のお知らせ

日時:12月27日(木)、18時半開場、19時開始
場所:ミラクル・リナックス株式会社 セミナールーム

お題:高速なRuby用仮想マシンの開発
発表者:笹田耕一さん、
 東京大学大学院情報理工学系研究科創造情報学専攻
 特任助教 / 日本Rubyの会 理事(会計)
内容:
先日,上記のタイトルでRuby用仮想マシン YARV: Yet Another RubyVM について博士論文の発表をしたのですが,その内容をベースに YLUG で発表します.D論で受けたつっこみを交え,この成果について本音トークします.

18:30頃、開場
19:00頃、お題開始
20:00頃、懇親会開始

場所はいつもの、ミラクル・リナックス社セミナー会場地図
http://www.miraclelinux.com/corp/about/maps_google.html

開場した後は、だらだらと自己紹介やら小ネタやらをやりますので、時間の許す限り早めに来た方が面白いお話をきけるかもしれません。

会場で、ピザとビールの懇親会つき。(予定価格1000円)懇親会参加希望の方は、懇親会参加と明記してください。

登録はいつもの宴会君
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel071227

12月25日追記: http://ustream.tv/channel/ylug-83th-kernel-reading-party でストリーミング中継を行います。

なぜメリークリスマスが禁句なのか?

1989年年末、わたしは米国ニューハンプシャー州にいた。米国DECのRdb開発チームに出向になっていて、せっせとアジア版Rdbのコードを本体へマージしていた。

日本人で米国ニューハンプシャー州ってどこにあるのか知っている人は少ない。初対面の人となんかでニューハンプシャー州に居たんですよという話になって、ああ私も実はなんてことになると、一気に盛り上がってしまう。マサチューセッツ州の北にある、縦長の州で、米国独立時の13州のうちの一つである。ニューイングランド地方の一つである。紅葉が綺麗だ。

80年代は、日本の産業が実力以上に元気で、米国とは経済摩擦を引き起こしていた。半導体は日本のメーカーがトップ10のうち多くを占めていたし、銀行もぶりぶり言わせていた時期である。日本企業が米国の資産を買いあさっていたバブルのころである。

ニューハンプシャー州のナシュアという田舎町で働いていたころ、会社の帰りに妻とESL(English as a Second Language)という英語を母国語としない人向けの英語教室に通っていた。先生はボランティアで授業料は教科書代程度でめちゃくちゃ安かった。運営費用は税金の補助がでているらしかった。

生徒は、それこそ、世界中の人たちで(英語を母国語としないのだから当たり前と言えば当たり前だ)、ソ連(当時はまだソ連という国があった)、東欧諸国(実はよく覚えていない)、中近東(ヨルダンとか)、中南米、アジアからは、ベトナム、台湾、中国、韓国、日本(わたしたち)、国際色豊かだった。

日本は飛ぶ鳥を落とす勢いだったので、自分達は今から思うと相当傲慢ないやなやつだったかもしれない。

それはともかく、英語という最も基本的なツールを使いこなせなければ生きていけないので皆英語を習うことに必死である。英語に限らず生きていくことに必死である。

教科書を読んだり、いろいろ雑談をしながら英語を学んでいくのであるが、それぞれの国の話とか、なんでここに来ているのかという話を聞くのが楽しかった。

文法のクイズで括弧の中に動詞、三単現、不規則動詞の過去形とか、過去分詞とか複数形とかを入れるとかいうのがあるのだが、はっきり言って中学レベルの英語なので楽勝である。日本人だったらほぼ完璧にできるが、ESLのクラスメートはなかなか難儀している。しかし、文法クイズはからっきしだめでも、自分の意見を英語で言うことにかけてはおくせづどんどんやっていく。わたしたちがもじもじ、あーだこーだ、頭で考えているうちに、がんがん機関銃のように話をする。コミュニケーションスキルは英語力ではないというのを実感した瞬間である。

英語の文法の点数がいくらよくても、話せなければ生きていけない。話して相手に何かを伝えなければ生きていけない。文法がちょっと間違っていようが、不規則動詞の過去形が間違っていようが、それより何より伝えたいコンテンツがあってそれを直接伝えようとすることにまっすぐである。それがチカラになっている。

そのようなスタイルがあるということをわたしはESLで学んだ。

米国という地で、必死に生きている人たちがいっぱいいるということをわたしはESLで学んだ。そして米国はそのような人たちをESLのような草の根でサポートしているということも学んだ。

12月、クラスの誰かが最後の授業でパーティをやろうという話になった。みんなで食べ物を持ち寄ってわいわい楽しもうという話になった。誰かがクリスマスパーティだ~、やろうやろうと言ったところ、ヨルダンから来ていた若い女性(きりりとした美人だった)、わたしはキリスト教徒ではないので、クリスマスパーティには参加できませんときっぱりと言った。その姿は凛々しく清清しかった。

ESLの先生は、クリスマスパーティーをやるつもりはありません、これはYear End Party(忘年会)です、みんなで楽しくやりたいと思いますと、はっきりと宣言した。

ヨルダンの人も立派だが、世界にはいろいろな考えの人がいて、その人たちと相互理解して、みんながハッピーになるにはどうしたらいいのかを実践している本当の意味での国際人であるESLの先生のしなやかな対応が素晴らしいと思った。

日本人が海外の人に向かって、誰彼かまわずメリークリスマスというのは、正直どうかと思う。あまりにも国際感覚に欠けていると思う。

多様性を認める。宗教の違いを認める。その違いを認めた上でみんながハッピーになる方法を考える。クリスマスパーティーではなく忘年会をするという知恵。もちろん全員がキリスト教であれば全く問題はない。だけども、そうじゃない人がいる場合、そのような配慮をするというのも重要だと思う。

その年のYear End Partyは、それぞれがお国料理を持ち寄って、大変楽しいものになった。牧歌的な時代だったのかもしれないが多様性を受け入れようとする懐の深さを米国の社会に見た瞬間でもあった。

ESLという場で学んだことは多い。

Happy Holidays.

第82回カーネル読書会の映像公開

びぎねっとの伊藤さんのご協力で第82回カーネル読書会の映像がGoogle Videoで公開された。伊藤さん、毎度ありがとうございます。(http://video.google.com/videoplay?docid=-5839382497664451611&pr=goog-sl)

第82回カーネル読書会のお知らせ--ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/11/82_8aba.html

牧野さんの発表資料は下記なので、資料をめくりながら聞くとよいと思う。銀河の誕生のシミュレーションはビデオを見る必要があるけど。
http://grape.mtk.nao.ac.jp/~makino/talks/ebisu20071217.pdf

なお、牧野さんの各種資料は http://grape.mtk.nao.ac.jp/~makino/talks/index-j.html にある。

ちょっとした勇気と行動力(オフ会編)

プログラマがプログラマとして楽しく生きるちょっとしたコツ。

プログラマがプログラマとして楽しく生きるには、ちょっとした勇気と行動力が必要だ。別にプログラマだけじゃなくて、営業だって、マーケだって、誰だって、それは必要だと思うのだけど、まあ、それはそれ。

例えば、Perlの最新動向を知りたくて、どっかの勉強会に出たとする。この時点で、すでに勉強会に出るという「ちょっとした勇気と行動力」を発揮している。素晴しい。その前向きな姿勢は、何もしないでモンモンとしているより何十倍も素晴しい。

さらに、懇親会(まあ、普通の宴会だと思えばいい)にも出てしまおう。知り合いを見つけて、やあやあやあと食っちゃべる、というのも良いが、それはほどほどにして、最低限一人でも初対面の人と知りあいになろう。初対面の人に自己紹介するというのも最初はドキドキするものであるが、それもちょっとした勇気と行動力でのりきろう。社会人であれば名刺交換というプロトコルがあるので、自己紹介はある程度パターン化できる。

さけたいパターンは知り合いだけの内輪で盛り上って終るというもの。単に内輪だけで盛り上りたいのであれば、別途宴会でもなんでもした方が効率(?)がいい。主催者としては、せっかくオフ会の場を提供したのだから積極的にいろいろな人が知りあって、いわゆるネットワーキングをして、知りあいの輪を広げて欲しいと思う。カーネル読書会なんていうのは、まさに技術系の出会いの場だ。

まあ、話をしてみてちょっと苦手とか生理的にうけつけないというのも、もちろんあるので、その場合はまた別の人とお話をすればいいだけの話なので難しく考える必要はない。

そーやって、人の輪を広げていくと、今まで見えていなかった地平線が見えてくる事がある。

わたしの場合は単に宴会が好きという事もあるのだけど、それでもカーネル読書会を80回以上やっていて、その度ごとに何人かの人と知りあって、下手をすると1000人くらいの人とはお目にかかったのだはないかと思う。だからどーだとか言うことはないし、それによってお金儲けに役だったということは一切ないけど、その出会いが私の宝物になっていることは間違いない。わたしのこのネットワークはわたしの価値そのものである。

今でこそカーネルハッカーの人にメールを書いて、カーネル読書会でプレゼンしてくださいなどどお願いすると、大抵の場合、スケジュールさえあえば、喜んで発表してくれる。それもこれも長いことやってきたということもあるけど、わたしの最初の一歩、ちょっとした勇気と行動力によって達成できたことだと思う。

ちなみにカーネル読書会の講師の皆さんは講演料も全くなく、手弁当で面白いお話をしてくれるのである。大変ありがたい事である。

オフ会とか懇親会とかは初対面の人と知りあいになる貴重な機会なのである。プログラマはあんまりそのような場になれていない。引込みじあんなあなた、ちょっとした勇気と行動力で、試してみよう。思ったより難しくはない。

すいません、名刺交換させていただいてもいいですか。わたくし、よしおかと申します。はじめまして。

それだけである。簡単でしょ。

それから始まる出会いは、あなたか想像する以上に豊かで楽しいものになると思う。すくなくともわたしはそのような経験をしている。

お知らせ。ITPro EXPOでアプレッソの小野さんと対談します。

来年1月31日に開催される ITPro EXPO で、アプレッソ代表取締役副社長CTOの小野さんと対談します。

【吉岡弘隆 × 小野和俊】Web 2.0時代のソフトウエア開発者の生き方 

今から大変楽しみです。
あとここだけの話ですが、このセッションだけ特別に録画OKのお許しをいただいています。撮影隊のボランティアをやってもいいよという方はわたしまでメール(hyoshiok at miraclelinux.com)ください。


未踏オフ会

古川享PM(プログラム・マネージャ)の未踏ソフトウェア創造事業(長いな、以下未踏と称す)のオフ会に参加した。

古川さんの事は30年くらい前から、わたしは一方的に名前を存じあげていたのだけど、直接名刺交換をするのは初めてである。それはともかく、1970年代のマイコン世代の懐しいお話満載で、ASCII出版のころとか、マイクロソフト株式会社設立のころのエピソードなど興味がつきなかった。

最初にパワーポイントのちょっとしたTipsを延々話していたのは笑った。YouTubeのCTOは、パワーポイントも上手に使えないとか、どーでもいい(失礼)エピソードが面白い。

古川亨略歴ということで、ASCII時代の話から入った。

79年11月のASCIIにパーソナルコンピュータはメディアになるというコラムを書いてそれが自分のビジネス、生き方の指針になった。その後、ASCIIでInformixの日本語化、BSD Unixの日本語化、これはのちにSONY NewsとかUltrixで使われた。86年マイクロソフト日本法人設立。

当時Apple/Sun Micorsystems/Microsoftの三社から社長のオファーがあったが、マイクロソフトの社長になったのは皆さんご存知のとおり。人事権に関しては誰がなんと言おうとも、米国本社ではなく自分が持つというのを条件に社長になった。

人とぶつかった時に、相手の正しさを認めること、自分の非を認めること、それが重要で、Bill Gatesは人の話を聞く(リスニングスキル)がすばらしい。そしてそれを自分の力にする。

ソフトウェア事業は核となるところ、目標となるところを持っていないといけない。YouTubeは自分の母親にも使ってもらいたかった。そーゆーしっかりとした軸が必要。

天才プログラマを生かすプロダクションが必要。宣伝をして、マーケティングをして、営業をして、箱をつくって、権利関係を確認して、商標をとって、というような様々な事をやってくれる、アーティストに対するプロダクション事務所みたいなものが必要で、プログラマはその重要性を理解する必要がある。いいマネージャーに出逢う必要がある。

というようなお話をプレゼン資料2枚で延々1時間以上独演会をしている。古川節炸裂である。これはわたしの文章では伝えられない。ライブの醍醐味である。

その後、ユルユルの形でパネルディスカッションがはじまって、古川さんの熱気で竹内さんたじたじである。

いろいろ興味深いエピソードを聞きながら、結局のところ、日本という地域に圧倒的に足りないのは、やはり、ソフトウェア製品を作ってそれをビジネスにした経験者であり、その経験者を拡大再生産する土壌であると思った。古川さんのような「経験豊かなおじさん」が圧倒的に足りない。

足りないならば、もっともっと「古川さん」を利用させてもらおう。古川さん的な人達と交流を持ち、すこしずつ成功体験を拡大再生産していく。そのきっかけの一つとして未踏というプラットフォームを利用する。

優れたプログラマは沢山いる。彼ら彼女らの活躍するフィールドを作るために、ビジネスとして成立させるためのイロハを知っている古川さんのようなベテランをひっぱりだして、プログラマと同じ坩堝につっこんで、核融合を発生させる。

そんな期待感があった未踏オフ会であった。


古川 亨 ブログ
未踏ソフトウェア創造事業のオフ会に参加、その1
http://furukawablog.spaces.live.com/blog/cns!156823E649BD3714!8461.entry

Exciting BEAT「未踏ソフトウエア創造事業オフ会 & Venture BEAT Project」
http://v.japan.cnet.com/beatproject/blog/story/0,2000071498,000241c-0000021424o,00.htm

nobilog2
未踏ソフト第1回オフ会に行ってきました!
http://nobi.cocolog-nifty.com/nobilog2/2007/12/post_5ac0.html

Drift Diary12
未踏オフ会に参加してきました。
http://blog.drikin.com/article/73528036.html

nishimotzの日記
未踏オフ会
http://d.hatena.ne.jp/nishimotz/20071218

未来のいつか/hyoshiokの日記
未踏オフ会
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20071218

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