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プロフィール

吉岡 弘隆 - よしおか ひろたか

日本OSS推進フォーラム ステアリングコミッティ委員
OSDL Board of Directorsを歴任
カーネル読書会主宰

2000年6月、ミラクル・リナックスの創業に参加。
95年~98年、米国OracleにてOracle RDBMSの開発をおこなっていた。
98年にNetscapeのソースコード公開(Mozilla)に衝撃をうけ、オープンソースの世界に飛びこみ、ついには会社も立ち上げてしまう。
2008年6月取締役CTOを退任し一プログラマとなった。

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第88回カーネル読書会のおしらせ

日時:07月04日、18時半開場、19時ころ開始
会場:ミラクル・リナックス、セミナールーム

お題: Googleの基盤クローンHadoopについて
発表者: 東京大学 太田一樹 さん
内容:
Googleでは1日に何Tものデータが処理され、検索・広告等のサービスに活か
されています。このような膨大なデータを処理する為の基盤技術としてGoogle
File SystemとMapReduce が使われている事が論文で発表されています。今回
はそのオープンソースクローンであるHadoopの概要と実装について発表します。

18:30頃、開場
19:00頃、お題開始
20:00頃、懇親会開始

場所はいつもの、ミラクル・リナックス社セミナー会場地図
http://www.miraclelinux.com/corp/about/maps_google.html

開場した後は、だらだらと自己紹介やら小ネタやらをやりますので、時間の許
す限り早めに来た方が面白いお話をきけるかもしれません。

会場で、ピザとビールの懇親会つき。(予定価格1200円(微妙に値上げ))
懇親会参加希望の方は、懇親会参加と明記してください。

会場の都合で35名で締切ます。

なおセミナー内容につきましては、にこにこ動画などで配信予定です。
ustream.tvでのインターネット中継も可能であれば実施します。
チャンネル名は未定

登録はいつもの宴会君
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel080704

YLUG年表
http://www.ylug.jp/modules/pukiwiki/index.php?history

YLUG会合、読書会資料
http://www.ylug.jp/modules/pukiwiki/index.php?reading

Emacs勉強会 - tokyo-emacs

Emacs勉強会に参加した。なんやかんやで30人を越える参加登録である。

自分は随分昔からEmacsを利用しているのだが、全然使いこなしている感じがしない。最近、Emacsを勉強しなおそうと思っていたので、早速参加することにした。

http://wiki.livedoor.jp/harg/d/FrontPage

Emacsの基本を勉強しなおそう市民連合(笑)の代表として一言挨拶をした。今回は同市民連合の決起集会(嘘)なので、大いにアジったのであるが、みんなでEmacsの基本を勉強しなおしたいと思った。

早水さんのEmacs Lisp講座は初心者に向けての優しい講座であった。

メモをはりつけておくが、これだけじゃあ、何が何だかわからないなあ。

Emacs Lispは怖くない
括弧は空気
EmacsのことはEmacsに聞け
  ヘルプの使い方
Lispは単純
リストが全て
  ドット対
関数名と変数名の名前空間は別

実践編
.emacsを眺める
  (server-start)
  ansi-term
入門書
  もうひとつのScheme入門
  独習Scheme三週間
  プログラミングGauche
---------------------

files.el

K1LoW
  moz.el
  pabbrev.el
  dabbrev.el

  drill-instructor.el

yuki_neko_nyan
  yasnippet

jj1bdx
  face
  color-theme

IMAKADO
  anything
  補完が凄い

Misho
  Emacs for Latex

naoya_t

.emacs
  IMAKADO

Emacsについて語り合う人が自分のまわりにいない人達にとってtokyo-emacsはとてもいいところだ。大変勉強になった。懇親会で、メモ用紙にマクロの解説をしている早水さんや、それを囲んでわいわいがやがや議論している。楽しかった。またやりたいと思った。

早水さん、参加の皆さんお疲れさまでした。ありがとうございました。

追記:資料を公開した。tokyo-emacs-080628.pdfをダウンロード

Googleを支える技術

Googleという不思議なサービスを提供するそのコンピュータシステムの内側に公開された資料だけを利用して迫った良書である。

Internetの向う側のGoogleというシステムについて、われわれは日々利用しているにもかかわらず殆ど何も知らない。少なくともわたしは技術的な側面について殆ど何も知らない。神秘的な、都市伝説的なもの、例えば、20%ルールとか、そんなことぐらいしか寡聞にして知らない。

本書はGoogleの分散ストレージ(GFS/BigTable/Chubby)、分散データ処理(MapReduce/Sawzall)、運用コスト、開発体制などについて公開された論文などを引きながら解説している。

コンピュータシステムというのは極論すれば、いかに速くするか、いかに安くするかという2軸で発展してきたようなものだから、Googleという巨大システムをどのようにエンジニアリングするかという観点からもこの速くすること、安くすることの実務的な教訓というのは大変興味深い。

RDBMS(関係データベース管理システム)というソフトウェアは多量なデータをいかに格納し、検索するかという観点から開発発展してきたものだが、Googleは、それを地球規模の巨大システムに実装したものと言える。

わたしが本書で最も興味を引かれたものは、分散ストレージや分散データ処理の話ではなく、運用コストの章であった。そしてわたしはこの章が本書の最もユニークなところでしかも最も重要なところかと思う。

フツーのプログラマが計算コストと言うときアルゴリズムの計算量の事を指す場合がおおいと思うが、計算にいくらかかっているかという観点から議論するということは、あまりないと思う。

ムーアの法則のすごいところは、18ヶ月で半導体の集積度は倍になる、すなわちコストが半分になると言い切って、フツーのプログラマにそれを意識させたことである。コストが半分になるのだから、それを意識したプログラミング、すなわちメモリがどんどん増えていく、あるいはメモリがどんどん安くなることを前提としたプログラミングが正しいこととされた。そのようなパラダイムでソフトウェアサイエンスは進化していったようなものである。

コンピュータの高速化の流れも、ムーアの法則にのとって、クロックを高速化する事によって、命令セットアーキテクチャを変更する事なく、様々な実装上の工夫によって、高速化していった。ソフトウェアにとっては、ほとんど何もしないで高速化していったわけであるから楽な時代であったと言える。

ところがクロックをどんどん上げて行くことによって、電力消費量もそれに比例してどんどん増加していって、発熱の問題などが顕在化してきた。そこで、クロックを上げることによる高速化ではなく、マルチコア化等による高速化などが必要になってきた。同様に消費電力あたりの性能を上げるための様々な工夫が必要になってきた(←今ここ)

計算機の消費電力は電気代というお金になる。Googleが利用している計算機は、2000ドル〜3000ドル程度の普通のIAマシンのようであるが、その消費電力が増加の一途をたどり、年間運用コストがそれを上まわるかどうかという事である。

電気代だけではなくてデータセンターの建設費、効率的な電力消費設計などがコスト負担にどんどかかってくる。プログラマは昔はムーアの法則をメモリ空間の増大などと一次元的に考えていればよかったが、今後はメモリ空間はまあそこそこあるとして、消費電力をどう効率的に利用するか、省電力プログラミングが求められてきているような気がする。

消費電力を半分にできれば運用コスト(電気代)は半分になるし、ばかでかいデータセンターの建設も先送りにできる。サーバー機の重要なコストファクタが電気代というのが常識になってくるとプログラマのプログラミングパラダイムも随分変化してくる。

速くするだけではなく、電気代を節約する速さが求められるのである。

モバイル機器なんかは電池の持ちが商品価値そのものを決めたりするので、もっと重要である。バッテリーのサイズが半分になればデザインの自由度も随分増すだろうし、なにより軽くできるし、ハードウェアコストも安くできる。プログラムが物理的なデザインに影響を与えるのである。

プログラマがもっとコストなどの側面に意識を持つべきだと思うのだが、その意味で本書の第5章などは大変興味深くかつ意義深いと思う。

省電力プログラミングというパラダイムをそろそろ真面目に考えないといけない時期である。

Googleを支える技術 ……巨大システムの内側の世界
サポートページ
http://gihyo.jp/book/2008/978-4-7741-3432-1/support

Happy Hacking Diary(著者:西田圭介氏の日記)
http://d.hatena.ne.jp/nishidakeisuke/20080428

Papers Written by Googlers
http://research.google.com/pubs/papers.html

未来のいつか/hyoshiokの日記(電気代)
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/searchdiary?word=%c5%c5%b5%a4%c2%e5

未来のいつか/hyoshiokの日記(省電力)
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/searchdiary?word=%be%ca%c5%c5%ce%cf


セキュリティ&プログラミングキャンプ2008

ソフトウェアは人が作る。人がすべてだ。

若い人が魅力を感じなければその産業は衰退する。若い人にとってソフトウェア産業が魅力的なものだということを我々はもっと伝えないといけない。ビジョンを示し、その魅力を伝える努力をしないといけない。

一方で少しでも興味を持ってくれた人にソフトウェアを作ることの楽しさおもしろさ難しさを伝えることも必要だ。

人材育成だなんだと大げさにとらえるのではなく一緒にプログラミングの楽しさを経験したい。初心に戻ってプログラムを初めて作ったころの感動を体験したい。

22歳以下の皆さん。

あなたたちのために、そのような合宿を企画した。

セキュリティ&プログラミングキャンプ2008 http://www.jipdec.jp/camp/

『若年層のセキュリティ意識の向上と優秀なセキュリティ人材の早期発掘・育成』という目的で2004年からやっているセキュリティキャンプがきっかけだ。合宿形式で行うセキュリティ人材育成のイベントのプログラミング版だ。

U-20プログラミングコンテストで若い人たち(中学、高校生)のプログラムを読む機会があるが、やはり回りに相談する人がいないのか、プログラムの基礎的なことなどの理解が足りていない。例えばif文を延々と重ねて処理をするとか、いたるところに数字(定数)が書かれていたりとか、そーゆー力ずくのコードを目の当たりにみて、コードを書くにしても基礎的なイロハの伝授が必要であるということを痛感していた。

コードの書き方だけではなく、デバッグの仕方とか、gitをはじめとする分散バージョン管理システムあるいはOSSを前提としたコラボレーションのちょっとしたコツとか、必ずしも明文化されていないがとっても重要なことについて学ぶきっかけを作りたかった。

もちろん、その先にあるプログラムを作ることの楽しさ、達成感、充実感なども共有したい。

わたしのミッションステートメントをここに記す。プログラミングキャンプ宣言だ。

    *  オープンソースソフトウェアを開発する元気のいい若手プログラマを輩出したい。
    * 単にプログラミングテクニックが凄いというだけではなく、コミュニティのリーダとして、人々の話をよく聞き(コミュニケーション能力)、信頼されるようなプログラマを輩出したい。
    * 彼等が今後の核になってさらに新しい人材を発見発掘するというエコシステムを作りたい。
    * 彼等が新しい価値を創造し、世界から尊敬されるような人々になって、日本という地域が、そのような人々が集まるような場所にしたい。

10年で200人。

これが、わたしのユメだ。

そのような若者を雇用するビジネスを作るのが大人の役目である。

多くの若者の応募を待つ。

勉強会のこと

ここのブログの読者の皆様にはご存知のこととは思うが、ほそぼそとカーネル読書会という名の宴会、もとい、勉強会みたいなものをやっている。

最近特に思うのだが、東京界隈ではそれこそ毎日のようにあちらこちらで勉強会など開催されている。定期的な開催もあれば不定期な開催もある。カーネル読書会のようなゆるゆるな運営もあれば、きちんとした運営のもと何百人もあつめるカンファレンス形式のものもある。

まあ、感覚的には結構頻繁にいろいろやっているよねと思っていたのだが、下記のIT勉強会カレンダーを見てほしい。

https://www.google.com/calendar/embed?src=fvijvohm91uifvd9hratehf65k%40group.calendar.google.com

本当に毎日毎日いろいろな勉強会をやっている。このカレンダーは、はなずきんさん(http://d.hatena.ne.jp/hanazukin/)が個人で編集されているものなので、おそらくもれや抜けはすくなからずあるだろう。例えば、仲間うちでやっている読書会とか、広く募集していない勉強会などは当然載っていない。

これらの勉強会の特徴を一つだけあげるとしたら有志がボランティアでやっているものだ。商用のセミナーではない。IT系のカレンダーなので、業界の人達が集まるLinux World Expoとかの日程などももちろん掲載されているが、圧倒的多数はボランティアが自主的に開催している勉強会である。

個人が主催しているので、会費も無償か、あってもかかった経費を割り勘というのが多い。

内容も千差万別だが、それにしてもこれだけのコンテンツをほぼ無償でよりどりみどり勉強できる環境がこの地にはある。

勉強会によっては、勉強会のあと懇親会(宴会だよ宴会)がついてくる。これがまた楽しい。カーネル読書会は宴会があってのカーネル読書会のようなものである。

発表者に直に質問する絶好のチャンスである。宴会で隣に座った人が実は業界で知らぬ人はいない神様みたいな人だったりすることもある。あるいは一度も会ったことはなかったけど日記は良く読んでいたという、ああ、あの人かという人だったりすることもある。

確かに初めて勉強会に行くのはちょっとした勇気が必要だ。周りの人は皆初対面だったりするのはなかなか踏ん切りがつかない。行っても打ち解けないかもしれない。常連の人達は楽しそうにやっているかもしれないが部外者が行っても場違いではないか。などなど行かない理屈はいくらでもつけられる。

しかし、別にそんなに大袈裟に考えることはないと思う。ためしに行ってみて、だめだったら、自分にあわなかったら、別の勉強会に行けばいいだけの話だ。経済的なダメージがあるわけではないし、何がしかの知識が得られ、ひょっとしたらもっとすごい何かを得られるかもしれないチャンスなのである。

だめもとである。

いろいろな勉強会に参加してみて本当に思うのだが、このゆるい参加者の繋がりはとてつもない可能性を持っている。

カーネルの技術者もいれば、Web 2.0の開発者もいる。Perlのエラい人もいれば、Rubyの開発者もいる。ユーザーもいればばりばりのハッカーもいる。皆楽しそうにくっちゃべっている。わたしみたいにビールでヘロヘロになりながらキャッシュミスがどーだこーだなどと延々ヨタ話をかましている奴もいれば、大所高所から日本のIT産業の未来について、おまえはこの国の首相かみたいなツッコミを入れたくなるような論調でべきろんをぶっているやつもいる。

若い人もいれば年寄もいる。

オープンソースの技術論についてはとどまる事をしらない。MySQLやPostgreSQLのスケーラビリティについて、それこそ重箱の隅をつつきながら議論している。LAMPなどの定番のオープンソースについては共通の基盤として語彙がそろっている感じである。

そして単なる参加者だけではなくより積極的に発表者になろうというのが、1000人スピーカプロジェクトである。

http://ja.doukaku.org/wiki/index.php/1000speakers

自分を晒そう
恥ずかしがるための プライドなんて捨てちまえ!
それが自分のためにも 人のためにもなる

1000人スピーカ プロジェクトは、発表経験の少ない人に「自分の技術をさらけだす場」を提供することを目的としたプロジェクトです。

カンファレンスで自分のやったことについて発表することはとても重要です。しかし、参加者が100人を超えるようなカンファレンスで発表するのは敷居が高いです。また、そういうカンファレンスではどうしても参加者同士のつながりが薄くなりがちです。そこで、30人程度の規模のカンファレンスを繰り返し行うことで、敷居を低く、間口を広く、密度を濃くしていこうと考えています。

これだよこれ。こーゆープロジェクトがどんどん増えていって、勉強会の幹事もどんどん増えていって、参加者も発表者もどんどん増えていって、知が流通している。そんな実感がある。

日本にはGoogleはない。

だけど嘆くことはない。

われわれは勉強会、読書会という知のネットワークをここに持っている。

そしてプラットフォームとしてのインターネットを使いこなしている人々がいる。

巨大なバーチャルな学びの場をわれわれは持った。梅田望夫が「私塾のすすめ」で語っているような「私塾」があるような気がする。

参考:

カーネル読書会に必要なことは宴会で学んだ/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/08/post_5135.html
勉強会の幹事に向けて書いた。勉強会の運営のイロハである。

ちょっとした勇気と行動力(オフ会編)/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/12/post_fbd6.html
こちらは参加者へのメッセージだ。最低限、初対面の人と知り合いになろう。名刺交換をしようという、ちょっとしたコツを伝授(大袈裟だな)している。

勉強会でのエピソードなども早速ブログのネタにしちゃったりする。

Web2.0時代のソフトウェア開発のスピード/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/04/web20_5b1a.html
勉強会の後の懇親会で教えてもらったエピソードをネタにしちゃっている。金曜日の飲み会で企画会議をするという。

そしてこのエピソードはいろいろなところで使い回しをさせてもらった。
NDD (Nomikai Driven Development)/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/ndd_nomikai_dri.html

カーネル読書会のめざすもの/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2007/06/post_d222.html
なぜ、わたしはカーネル読書会なるものを始めたのかについて記した。

カーネル読書会とよしおかの野望/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2006/07/post_69b1.html
ゆるい感じのカーネル読書会の実態を記している。

OSSの技術カンファレンス、縦串横串/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2006/07/oss_f5f1.html

日本にはGoogleはないけど、OSの専門家やRDBMSの専門家やWebアプリケーションの専門家がバーチャルにコラボレートして世界にないものを創造していく、そーゆー緩い場ができると面白いなあなどど最近思っているのだ。それを東京と言う地域でやれないかなあと。

1000 Speakers Conference/ユメのチカラ
http://blog.miraclelinux.com/yume/2008/02/1000-speakers-1.html
先に紹介した1000 Speakers Conferenceに参加した時のレポートだ。発表がニコニコ動画にアップされているのも嬉しい。インターネットのおかげで時間も空間も超越できるようになった。

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