2008年を振り返る
2008年は変化の年だった。自分にとって。1998年Netscapeのソースコード公開から10年。オープンソースにとっては10周年記念の年だった。この一年を12月でもあるので振り返ってみる。
自分にとっての今年の三大ニュースをあえて選んでみると、
(1) 取締役退任。生涯一プログラマ宣言。
(2) 経済産業省商務情報政策局長感謝状、楽天テクノロジーアワード2008金賞受賞
(3) 勉強会ブーム
取締役退任し、約半年。現場でAsianux Mobileの開発を行っている。ディストリビューションの開発というのは何かプログラムをスクラッチから書くということはなくて、ブートローダのバグを直したり、パッケージのビルトをしたり、ときにはパッケージの機能変更したりという非常に地味な仕事である。Webのサービスと違って、すぐ成果が世の中に出るという事はないので、製品開発といっても、イメージしにくい仕事かと思う。しかし、地味だけど、そのような仕事が好きなのである。
感謝状を受けたり、楽天テクノロジーアワード金賞をいただいたり、びっくりである。1999年に日本に戻ってきて、ひょんなことからカーネル読書会をはじめて気がつくと9年半。92回開催している。来年は10周年で、100回記念だ。こんなに長く、何回も開催できたのは、毎回話題を提供してくれる様々な講師の方と、毎回楽しみに参加してくれる人々があってのことだ。カーネル読書会のような自主的な勉強会は、発表者だけでも参加者だけでも成立しない。みんなが自主的に参加することによってなりたつ。それが商用のセミナーや研究会との違いだと思う。そのような活動を好きだから続けてきたことが、誰かの目にとまって、表彰されるというのは不思議な感覚である。好きなことをやってきただけなのにと思う。しかし、表彰されることで、多くの人の目にとまって、同じような事をする人が少しでも増えればそれはわたしとしてもとっても嬉しいことである。
勉強会大ブームというと語弊があるかもしれないが、IT勉強会カレンダーによって可視化された、自主的な勉強会のムーブメントは今年の明るい話題だ。勉強会開催の方法論も広く共有されるようになったし、ustream.tv等での動画中継のコモディティ化、ニコ動、Google Video等による動画配信など、勉強会開催の方法も高度化しつつある。それを人々が軽やかに運営している姿が素敵だ。
勉強会などのコミュニティ活動に意義を見出す人々が増えてきているのはうれしい事なのだが、一方で、本来なら参加してほしい技術者に、その良さが十分伝わっていないようなもどかしさも感じる。中々会社の上司の理解を得られない、同僚の理解を得られないというような声も聞く。課題として皆で考えたいと思う。
企業や組織の壁を乗り越えていろいろな人と繋りを持つことのメリットをもっともっと多くの人に伝えたいし共有したい。
来年はYLUG (横浜Linux Users Group)10周年であるし、カーネル読書会100回記念だ。100回記念にはぜひLinuxの父、Linus Torvaldsをカーネル読書会に呼びたいと思う。関係各位の協力をお願いした。
1月。
今はなき米国Netscape社がその基幹製品であるNetscape Navigatorのソースコードを公開する事を発表したのが1998年1月である。
お知らせ。ITPro EXPOでアプレッソの小野さんと対談します。
Twitterはフォローが3桁を越えてからですよ、という小野さんの言葉を真にうけてフォローをどんどん増やしていったら、いつのまにかに700人以上フォローしていた。
2月。
技術は会社のものではない。みんなのものだ。社内セミナーをニコニコ動画(RC2)で公開するまで。
野村総合研究所での講演をニコニコ動画で公開した。講演をするときには可能な限り公開を条件とすることにした。
さよならNetscape、こんにちはWeb 2.0
10年前に書いた日記によって自分が癒される。そんな奇跡に出会った。
1000 Speakers Conference 素敵なカンファレンスだった。1000人のスピーカーに早く会いたいと思った。
4月
我々はOSを創っているのではないインターネット端末を創っているのだ
Mobile Internet Device (MID)端末は来年くらいにはブレークするだろうか。
5月
群衆の叡知(えいち)サミット2008 - (WOCS2008Spring)
Linux World Expoのパネルディスカッションに参加します
パネルでは好き勝手なことをしゃべっていたようなのであるが、詳細なログがないので何をしゃべったのか覚えていない。残念。このパネルを見てましたよ〜という人に後日出会った。
6月
勉強会のことIT勉強会カレンダーや1000speakers conferenceを紹介した。
7月
取締役退任。生涯一プログラマ宣言。
大変多くの反響を呼んだブログである。多くの方に励まされた。
8月
セキュリティ&プログラミングキャンプ2008
若いプログラマ志願者と過した5日間はかけがいのない経験であった。
9月
プログラミングはパッションだ U-20プログラミングコンテストでの審査などについて記した。
経済産業省商務情報政策局長感謝状
思いもかねない感謝状をいただいた。
11月
カジュアルなコミュニケーション
コミュニティ活動と仕事
勉強会のようなコミュニティ活動について、会社との関係について考えた。
楽天テクノロジーカンファレンスに行ってきた。
楽天テクノロジーアワード金賞を頂いた。
12月
セキュリティ&プログラミングキャンプ・キャラバンで全国行脚全国の高校生、大学生、若い人たちと対話するのが楽しい。










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